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さゆりちゃんになんて言おうか。そんなことを考えながら登校した。校門をくぐり校舎に一歩一歩近づいていく。たくさんの人の声が近くなっていく。私は今にも引き返したい気持ちでいっぱいだった。でも身体は前に前に進む。ああ、友達の顔が目に入いった。ああ嫌だな、今日も一日が始まってしまった。私は自分の下駄箱に靴を入れて、なるべく人と目線が合わないように教室に向かった。男子が友達とはしゃいで走り回っている。私はその人たちの視界に入って声をかけられないことを祈りながら早足になる。教室のドアを開ける。みんな各々友達の机にたむろっておしゃべりをしている。私は自分の机に誰かほかの人が座っていないことに安心し一直線に向かい席につく。中学から引き出しが無くなったので教科書をそのまま机に押し込む。先生はまだ来ない。何をしよう。することがない。勉強でもしようものならガリベンとレッテルを張られる。それは避けたい。かといって話す友達もいない。何もすることがない魔の時間。何かすることがほかにもあるかのように無駄にプリントの整理整頓をする。本当は全て捨てていいものだと分かっているけれど、あたかも整理整頓できなくて溜まってしまったかのように見せかけてプリントを見る。辛かった。でもこれで時間が過ぎてくれる。これでいいのだ。そうこうしているうちに先生が教室に入ってきた。先生遅い。そう心で呟く。昨日は8:30には来てくれたのに今日は8:38。時間潰すの大変だったんですよ。そういう思いを目力で訴えかける。無力だ、口では決して言えない。先生が教室に入ってみんな席について、席にちゃんとついているのが私だけではなくなり違和感が消え、教室中に一気に秩序が生まれた気がした。みんな先生の方を向いている。でも相変わらずやんちゃな人たちはぺちゃくちゃぺちゃくちゃ大きな声で話している。それでも私は束の間だけどみんなと同じ行動をしていることに安心感を抱いた。でも先生が話し終わると、またみんな各々の友達と話し始める。一限は音楽だから教室を移動する。チャイムがなりいざ移動となるとザワザワは真骨頂に達した。みんな友達同士で行こうとする中私は一人で行かなければならない。まさに地獄だ。泣きたい。